M&A業界への転職を考えているものの、
「M&A転職に強いエージェントはどこ?」
「未経験からM&A仲介会社へ転職できる?」
「M&A仲介とFASでは、使うべき転職エージェントも違う?」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
M&A業界は、M&A仲介会社だけを指すわけではありません。
大きく分けても、
- M&A仲介会社
- FAS・M&Aアドバイザリー
- 投資銀行
- コンサルティングファーム
- PEファンド
- 事業会社のM&A・経営企画部門
などがあり、仕事内容や求められる経験、転職難易度は大きく異なります。
そのため、単純に「求人数が多い転職サイト」へ登録するだけではなく、自分が目指すM&A領域に強い転職エージェントを選ぶことが重要です。
Financial Advisory Servicesは、実際にM&A事業・FAS事業・財務デューデリジェンスなどを行う会社で、公認会計士がM&Aの交渉や企業価値算定などに携わっています。
その立場から見ると、M&A業界への転職で重要なのは「M&Aという言葉だけで求人を選ばないこと」です。
同じM&A関連職でも、経営者への新規営業を中心に行うM&A仲介と、財務デューデリジェンスや企業価値評価を行うFASでは、仕事の性質が大きく違います。
そこで本記事では、M&A業界への転職におすすめの転職エージェント8社を、M&A実務の視点も交えて比較します。
未経験からM&A業界へ転職したい方、公認会計士・銀行員・証券会社・法人営業などの経験を活かしてキャリアアップしたい方は、ぜひ参考にしてください。
※本記事は2026年8月時点で確認した各サービスの公式情報などをもとに作成しています。求人状況やサービス内容は変更される可能性がありますので、最新情報は各社公式サイトで確認してください。
先に結論|M&A転職におすすめの転職エージェント
M&A転職では、目指す領域によっておすすめの転職エージェントが異なります。
まずは次の比較表から、自分に合いそうな2~3社を選んでみてください。
| 順位 | 転職エージェント | 特に強い領域 | 未経験 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ヤマトヒューマンキャピタル | M&A・PE・VC・投資銀行・FAS | ○ | M&A業界全体から転職先を比較したい |
| 2位 | Right Brothers | M&A仲介 | ○ | M&A仲介会社へ転職したい |
| 3位 | NewMA | M&A・コンサル | ○ | M&Aとコンサルを比較したい |
| 4位 | ムービン | FAS・投資銀行・M&A・ファンド | ○※求人による | FAS・投資銀行なども視野に入れたい |
| 5位 | Career Ladder | M&A仲介 | ○ | 未経験からM&A仲介を狙いたい |
| 6位 | JAC Recruitment | M&A・金融・ハイクラス | △ | 経験を活かして年収・役職を上げたい |
| 7位 | MyVision | コンサル・FAS関連 | ○※求人による | M&Aだけでなくコンサルも検討したい |
| 8位 | ビズリーチ | M&A・経営企画・投資・ハイクラス | ○※求人による | スカウトも利用して市場価値を確認したい |
結論からいうと、M&A転職では1社だけに絞らず、特化型エージェントを中心に2~3社併用するのがおすすめです。
たとえばM&A仲介を目指すなら、
ヤマトヒューマンキャピタル+Right Brothers
FAS・投資銀行まで含めて検討するなら、
ヤマトヒューマンキャピタル+ムービン
M&Aとコンサルの両方を比較したいなら、
NewMA+MyVision
といった使い分けが考えられます。
転職エージェントによって保有求人だけではなく、企業との関係性、担当者が把握している選考情報、面接対策の内容も違います。
M&A転職では応募する企業数を増やすこと以上に、自分の経歴がどのM&A会社で評価されるのかを見極めることが重要です。
M&A業界に強い転職エージェントおすすめ8選
ここからは、M&A業界への転職におすすめの転職エージェントを詳しく紹介します。
1位:ヤマトヒューマンキャピタル|M&A転職なら最初に相談したい
M&A転職で最初に候補にしたいのが**ヤマトヒューマンキャピタル(YHC)**です。
ヤマトヒューマンキャピタルは、M&Aだけでなく、
- PEファンド
- VC
- 投資銀行
- 事業再生
- コンサルティング
- 事業会社
- CXO
など、経営・ファイナンス領域を幅広く扱っています。公式サイトでは6,000件以上の求人を扱い、年間5,000名が登録・相談しているとしています。
M&A仲介業界についても、累計600名以上の転職支援実績を公表しています。
ヤマトヒューマンキャピタルがおすすめの理由
最大のメリットは、「M&A仲介だけ」にキャリアを限定せず相談できることです。
M&A業界に興味を持った人の中には、
「高年収だからM&A仲介へ行きたい」
という方もいるでしょう。
しかし実際には、現在の経験によって、
- M&A仲介
- FAS
- 投資銀行
- PEファンド
- 事業再生
- 経営企画
など複数の選択肢があります。
たとえば公認会計士であれば、M&A仲介の営業職だけでなく、FASで財務DDやバリュエーションへ進むルートがあります。
銀行員なら、法人融資や経営者対応の経験をM&A仲介で活かす道もあれば、投資銀行・FASなどを検討できるケースもあります。
営業経験者ならM&A仲介で営業力を評価される可能性があります。
このように、「M&A業界に入りたい」から一歩進んで、自分の経験ならどのM&A職種が向いているかを比較したい人にヤマトヒューマンキャピタルは向いています。
公式サイトでも、未経験者からM&A・PEファンド・VC・投資銀行などの難関職種への支援実績を掲げています。
ヤマトヒューマンキャピタルが向いている人
- 未経験からM&A業界へ転職したい
- M&A仲介とFASで迷っている
- 銀行・証券・商社などの経験を活かしたい
- 公認会計士としてM&A領域へ進みたい
- PEファンドや投資銀行も検討している
- 将来的なキャリアまで相談したい
特に「まだM&A仲介一本に決めていない」という段階なら、最初に相談しやすいエージェントでしょう。
2位:Right Brothers|M&A仲介会社への転職に特化
M&A仲介会社への転職を本命にしている方なら、Right Brothersも有力です。
Right BrothersはM&A業界への人材紹介を中心に行っており、M&A仲介会社への転職支援に特化しています。
代表は日本M&Aセンター出身で、ほかにもM&A仲介の実務経験を持つアドバイザーが在籍しています。公式サイトでは、代表が日本M&Aセンター在籍中に2年連続新人賞を受賞したことや、同社出身で成約50件超の実績を持つアドバイザーなどを紹介しています。
Right Brothersの強み
M&A仲介への転職では、会社名だけを見て応募するのはおすすめできません。
同じM&A仲介会社でも、
- 案件の獲得方法
- 売り手・買い手を一人で担当するか
- 分業制か一気通貫型か
- インセンティブ制度
- 教育体制
- 上司
- 得意業界
- 案件規模
などが異なります。
特に未経験者の場合、入社後に誰からM&A実務を教わるかは非常に重要です。
Right Brothersは、企業側の社長・人事責任者・事業責任者などとコミュニケーションを取りながら求人を紹介し、企業の内情まで踏まえた支援を強みとして掲げています。
公式サイトでは「上司が選べる転職」という特徴も打ち出しています。すべての求人で利用できる仕組みではありませんが、M&A仲介会社で入社後の配属や上司まで重視する人にとって注目したいポイントです。
選考対策を重視する人にも向いている
M&A仲介の中途採用では、営業実績だけではなく、
「なぜM&Aなのか」
「なぜそのM&A会社なのか」
「高い目標を達成した経験はあるか」
「経営者に営業できる人物か」
といった点を詳しく確認されることがあります。
Right BrothersではM&A業界出身者による企業別の選考対策や模擬面接を行っています。
一般的な総合型転職エージェントよりも、M&A仲介の選考に合わせた準備をしたい人との相性が良いでしょう。
Right Brothersが向いている人
- M&A仲介会社を第一志望にしている
- 未経験からM&A仲介へ挑戦したい
- 営業経験を活かしたい
- 会社ごとの違いを詳しく知りたい
- 面接対策を徹底したい
- 入社後に活躍できる環境まで考えたい
M&A仲介へキャリアを絞っているなら、特に比較しておきたいエージェントです。
3位:NewMA|M&A・コンサル転職をまとめて相談したい人向け
NewMAは、M&A・コンサル業界に特化したハイクラス転職支援サービスです。
M&A業界経験者が在籍し、求人票だけでは分かりにくい仕事内容や企業ごとの特徴を説明することを強みとしています。
NewMAは大阪市北区中之島にも拠点を置いており、M&A関連求人を継続的に掲載しています。2026年にもM&Aアドバイザー、PMI推進担当などの求人情報を更新しています。
M&A業界に入るべきかという段階から相談できる
NewMAの特徴として注目したいのが、単純にM&A求人を紹介するのではなく、
「本当にM&Aアドバイザリーやコンサルの仕事が本人に合っているか」
というところから相談すると明示している点です。
これは重要な考え方です。
M&A仲介は高年収が注目されやすい一方、成果を求められる営業職でもあります。
FASやM&Aアドバイザリーなら、高度な財務・会計知識や分析力が必要になる場合があります。
「M&A」という言葉の華やかさだけで転職すると、入社後に仕事内容とのギャップを感じる可能性があります。
NewMAはM&Aとコンサルの両方を扱っているため、
「M&A仲介とコンサルならどちらが向いているのか」
「FASや事業会社M&Aも含めて考えたい」
という人にも使いやすいでしょう。
NewMAが向いている人
- M&A業界とコンサルで迷っている
- M&A業界経験者から話を聞きたい
- 大阪・関西でM&A転職を考えている
- 未経験からM&Aに挑戦したい
- 入社後の仕事内容まで詳しく知りたい
特に「高年収だけでM&A仲介を選んでよいのか迷っている」という人は、一度相談して方向性を整理するのもよいでしょう。
4位:ムービン|FAS・投資銀行まで狙うなら有力
M&A仲介だけではなく、FAS・投資銀行・PEファンドまで視野に入れている方におすすめなのがムービンです。
ムービンは金融・M&A領域で、
- 投資銀行
- FAS
- M&A仲介
- PEファンド
- 銀行
- 証券
- 会計士
など幅広い転職を支援しています。
公式サイトでは、日本政策投資銀行、大手証券会社などの金融機関出身者が転職支援を行い、書類添削だけでなくケース面接やモデリングテストの対策にも対応するとしています。
FAS・投資銀行志望者に強い理由
FASや投資銀行の選考では、M&A仲介会社の営業職とは求められる能力が異なります。
たとえばFASでは、
- 財務分析
- 財務デューデリジェンス
- バリュエーション
- 財務モデリング
- 会計知識
- M&Aプロセスへの理解
などが重要になります。
Financial Advisory Servicesでも、M&Aに関連して企業価値算定や財務デューデリジェンスを実際のサービスとして提供しています。
そのため、監査法人で働く公認会計士がFASへ転職する場合と、法人営業経験者がM&A仲介へ転職する場合では、準備する内容も違います。
ムービンはFAS・投資銀行・M&A仲介を別領域として扱い、それぞれのキャリア相談会も実施しています。
ムービンが向いている人
- FASへ転職したい公認会計士
- 投資銀行を目指したい
- M&A仲介とFASを比較したい
- 金融機関からM&Aキャリアへ進みたい
- PEファンドも将来の選択肢に入れている
- 財務モデリング等の選考対策も受けたい
特に公認会計士・金融機関出身者など、専門性を活かしてM&A領域へ進みたい人と相性が良いでしょう。
5位:Career Ladder|未経験からM&A仲介を狙いたい人向け
Career LadderはM&A仲介業界に特化した転職・就職エージェントです。
公式サイトではM&A仲介会社30社以上とのコネクションを掲げ、未経験者や新卒のM&A仲介転職も支援しています。
特に特徴的なのが選考対策です。
未経験者向けページでは、平均20回程度、最大50回以上の選考対策を実施するとしています。
M&A仲介の面接を徹底的に準備したい人向け
M&A仲介会社への転職では、応募者の営業実績や学歴、前職だけで決まるとは限りません。
「なぜM&Aなのか」という志望理由を深掘りされるほか、自分の営業実績を数字で説明できることも重要です。
たとえば、
「営業成績が良かったです」
だけではなく、
「目標○件に対して○件を達成した」
「支店○人中○位だった」
「前年比で売上を○%伸ばした」
といった形で、自分の成果を客観的に説明できるようにする必要があります。
Career LadderのようにM&A仲介に特化し、繰り返し選考対策を行うサービスは、初めてM&A業界の面接を受ける人にとって利用価値があります。
Career Ladderが向いている人
- 未経験からM&A仲介へ転職したい
- 20代~若手でM&A業界を目指したい
- 面接が苦手
- 志望動機をうまく整理できない
- 職務経歴書から添削してほしい
- M&A仲介会社に絞って転職活動をしたい
M&A仲介を本気で目指しており、選考準備に時間をかけられる人に向いています。
6位:JAC Recruitment|M&A経験者・ハイクラス転職におすすめ
M&A・金融領域ですでに一定の経験があり、年収・役職アップを狙うならJAC Recruitmentも候補です。
JAC Recruitmentはハイクラス転職に特化した転職エージェントで、M&A業界向けの専門ページも設けています。
公式サイトではM&A仲介企業、ファンド、事業会社への転職などについても情報を提供しています。
特に経験者と相性が良い
M&A業界では、経験者になると転職市場での見られ方が変わります。
たとえば、
- M&A仲介で複数件の成約経験がある
- FASで財務DD・バリュエーション経験がある
- 投資銀行でM&A執行経験がある
- 事業会社で買収・PMI経験がある
- マネージャー経験がある
といった人材は、即戦力として採用される可能性があります。
この段階では、未経験向けの研修体制よりも、
- 年収
- タイトル
- 担当案件規模
- マネジメント範囲
- クロスボーダー案件
- 将来的なパートナー・経営層への昇進
などが重要になります。
JAC Recruitmentはハイクラス層を主な対象としているため、このような経験者のキャリアアップで比較しやすいでしょう。
JAC Recruitmentが向いている人
- M&A業界経験者
- FAS・金融業界経験者
- 年収800万円以上の転職を考えている
- 管理職・マネージャー求人を探している
- 外資系企業も検討したい
- 事業会社のM&A・経営企画も比較したい
未経験からM&A仲介一本を目指す場合は特化型を優先し、経験を活かしたハイクラス転職ではJACを併用するのがおすすめです。
7位:MyVision|M&Aとコンサル業界を比較したい人向け
MyVisionはコンサル業界への転職に強い転職支援サービスです。
M&A専門ではありませんが、2026年にもM&A業界への転職や未経験転職についての専門コンテンツを公開しています。
運営会社はコンサル転職を中心に、ハイクラス人材の転職支援事業を展開しています。
FAS・コンサルを含めて検討したい人に
M&Aを仕事にしたいからといって、必ずM&A仲介会社へ入る必要はありません。
コンサルティングファームでも、
- M&A戦略
- ビジネスDD
- PMI
- 事業再生
- 経営戦略
- 新規事業
- 組織再編
など、M&Aに関連する仕事があります。
営業力を活かして経営者とのディールを担当したいならM&A仲介が向いている可能性があります。
一方で、企業分析や経営戦略、PMIなどに関わりたいならコンサルティングファームの方が適していることもあります。
「M&Aをやりたい」という希望をもう一段階分解して、コンサルも含めて転職先を比較するならMyVisionを候補にするとよいでしょう。
MyVisionが向いている人
- M&Aとコンサルで迷っている
- 戦略・経営に関わりたい
- FAS・コンサルティングファームも見たい
- 未経験からコンサル転職も検討している
- M&A仲介の営業職が自分に合うか分からない
M&A仲介だけでなく、幅広い経営コンサルティング領域に興味がある人におすすめです。
8位:ビズリーチ|M&Aのハイクラス求人を自分でも探したい人向け
最後に紹介するのがビズリーチです。
ビズリーチは転職エージェントとは仕組みが異なり、企業やヘッドハンターからスカウトを受けたり、自分で求人を探したりできるハイクラス向け転職サイトです。
2026年8月時点でも、M&A・金融カテゴリーにはM&Aアドバイザーや財務アドバイザリーなど多数の求人が掲載されています。
M&A・合併・提携を含む経営系求人にも、事業会社のM&A、投資、経営企画など幅広い求人があります。
M&A転職でビズリーチを併用するメリット
M&A特化型エージェントは転職支援の専門性が高い一方、応募先がM&A仲介会社中心になることもあります。
ビズリーチを併用すると、
- M&A仲介
- FAS
- 事業会社M&A
- 経営企画
- 投資部門
- 財務
- PEファンド関連
などの求人を横断して確認しやすくなります。
また、自分の職務経歴を登録してどのような企業・ヘッドハンターからスカウトが来るかを見ることで、現在の市場価値を把握する材料にもなります。
ビズリーチが向いている人
- 現年収が比較的高い
- M&A・金融経験がある
- スカウトも利用したい
- 事業会社M&Aを探したい
- 転職エージェントだけに求人を限定したくない
特化型エージェント1~2社に加えて登録しておく、という使い方がしやすいサービスです。
M&A転職では「M&A仲介」と「FAS」を混同しないことが重要
M&A転職で最も注意したいのが、M&A仲介とFAS・M&Aアドバイザリーを同じ仕事だと思わないことです。
どちらもM&Aに関わりますが、仕事内容はかなり異なります。
M&A仲介
M&A仲介会社では、中堅・中小企業のオーナー経営者などにアプローチし、会社を売りたい企業と買いたい企業を結びつけます。
会社によって業務範囲は異なりますが、
- M&A案件の新規開拓
- 経営者との面談
- 企業概要書作成
- 買い手候補探索
- トップ面談
- 条件交渉
- 基本合意
- デューデリジェンス調整
- 最終契約
- クロージング
などに関わります。
営業力が非常に重要な仕事であり、特に未経験採用では法人営業、金融営業、MR、不動産営業、商社などの経験が評価されることがあります。
実際、現在もM&A関連求人では職種未経験を対象とする募集が確認できます。
FAS・M&Aアドバイザリー
FASでは、M&Aに関連する財務・会計面の専門業務を行います。
代表的なのが、
- 財務デューデリジェンス
- バリュエーション
- M&Aアドバイザリー
- PMI
- 事業再生
- 財務モデリング
などです。
Financial Advisory Servicesでも、公認会計士による企業価値算定や財務デューデリジェンスをM&Aサービスとして提供しています。
FASは公認会計士や会計・財務経験者と特に相性があります。
投資銀行
投資銀行では、大企業や上場企業などの大型M&A案件に関与する機会があります。
M&Aアドバイザリーだけでなく資金調達などを担当するケースもあり、選考難易度は高い傾向があります。
財務モデリング、企業価値評価、英語、金融知識などが求められる求人もあります。
事業会社M&A
事業会社側で買収を担当する仕事もあります。
経営企画や投資部門などに所属し、
- M&A戦略策定
- 買収候補企業探索
- 社内稟議
- DD管理
- 条件交渉
- PMI
などを担当します。
ビズリーチでも2026年8月時点でM&A・投資・事業戦略などの事業会社求人が掲載されています。
「M&Aを仕事にしたいが営業中心は避けたい」という場合は、FASや事業会社M&Aも比較しましょう。
未経験からM&A業界へ転職できる?
結論として、未経験からM&A業界へ転職することは可能です。
実際、2026年8月時点でも職種未経験・業種未経験を対象としたM&A関連求人は確認できます。
ヤマトヒューマンキャピタルやRight Brothers、Career Ladderなども未経験からのM&A転職支援を行っています。
ただし、「未経験歓迎=誰でも転職できる」という意味ではありません。
M&Aは経営者と直接交渉する仕事でもあり、採用企業はこれまでの実績や仕事への姿勢を厳しく確認します。
法人営業経験者
M&A仲介と特に相性が良いのが法人営業経験です。
経営者・役員との商談経験があれば、M&A仲介でも活かしやすいでしょう。
重要なのは単なる営業年数ではなく、
- 売上目標の達成率
- 社内順位
- 新規開拓件数
- 表彰歴
- 大型案件実績
などを数字で説明できることです。
銀行員
銀行員はM&A転職と相性の良い職種の一つです。
法人融資で財務諸表を見てきた経験、経営者と話してきた経験、事業承継相談などが評価される可能性があります。
ヤマトヒューマンキャピタルも、メガバンクからM&A仲介へ転職した支援事例を紹介しています。
証券会社
証券会社で法人・個人向け営業を経験している人も、営業力や金融知識を活かせる可能性があります。
投資銀行部門経験者であれば、FASやPEファンドなどを含めさらに選択肢が広がります。
公認会計士
公認会計士はFASとの相性が非常に良い職種です。
監査法人で培った、
- 財務諸表分析
- 会計知識
- 内部統制
- クライアント対応
などを活かせます。
特に財務デューデリジェンスは監査経験との親和性があります。
公認会計士からFASへ転職し、その後M&Aアドバイザリー、事業再生、PEファンド、事業会社などへキャリアを広げることも考えられます。
Financial Advisory Servicesの既存記事でも、公認会計士の転職先としてFAS・M&Aアドバイザリー、経営企画、CFO候補などを紹介しています。
MR・不動産・人材など高単価営業経験者
M&A仲介では、営業力が高く評価されるため、金融出身者だけが対象とは限りません。
Right Brothersでも金融・保険・MR・不動産など他業界からM&Aへ転職した事例を紹介しています。
重要なのは、
「M&A経験がないこと」ではなく、「M&A業界でも再現できる強みを持っているか」
です。
M&A業界への転職は難しい?転職難易度を解説
M&A業界は高年収求人も多く、その分人気もあります。
2026年8月現在の求人を見ても、M&A関連で800万円以上を提示する求人や、成果報酬を含めさらに高い報酬を提示する求人が複数掲載されています。
そのため転職難易度は決して低くありません。
書類選考で営業実績を見られる
M&A仲介を目指す場合、職務経歴書では「何をしていたか」だけでなく「どれだけ成果を出したか」が重要です。
たとえば、
「法人営業を5年間経験」
だけでは弱く、
「新規法人営業を担当し、年間目標120%を達成」
「○名の営業組織で年間成績○位」
など、成果が伝わる形にします。
志望動機を深掘りされやすい
M&A業界は高年収で知られているため、企業側も
「お金だけが目的ではないか」
を確認します。
そのため、
「年収が高いから」
「成長業界だから」
だけでは十分とはいえません。
自分の経験とM&Aを結びつけて、
「法人営業で経営者と接する中で事業承継問題に関心を持った」
「監査だけでなく企業の重要な経営判断に携わりたい」
など、転職理由を具体化しましょう。
各社の違いまで理解しておく
M&A仲介会社ならどこでも同じではありません。
大手・新興企業によって、
- 顧客獲得方法
- インセンティブ
- 分業制・一気通貫制
- 教育体制
- 案件規模
- 得意業界
- 拠点
- 評価制度
などが違います。
面接では「なぜM&Aか」に加えて、
「なぜ当社なのか」
まで説明できる必要があります。
ここがM&A特化エージェントを利用する大きな理由です。
M&A転職で転職エージェントを使うべき理由
非公開求人を紹介してもらえる
M&A業界では、すべての求人が一般公開されているわけではありません。
ヤマトヒューマンキャピタルも企業との関係から独自の非公開求人があることを強みとしています。
特に新規部門立ち上げ、重要ポジション、経験者採用では、公募を大々的に行わないケースがあります。
企業ごとの選考傾向を教えてもらえる
M&A会社によって面接で重視するポイントは違います。
M&A特化エージェントなら、
- 過去の質問
- 評価されやすい経験
- 面接回数
- 面接官
- 選考で落ちやすいポイント
などを把握している可能性があります。
Right BrothersやCareer Ladderも企業別の面接・選考対策を強みとしています。
自分に合うM&A領域を相談できる
「M&Aへ行きたい」というだけでは、まだ転職先は決まりません。
公認会計士ならFAS、営業経験者ならM&A仲介、投資銀行経験者ならPEファンドなど、現在の経験によって有力な選択肢は変わります。
転職エージェントを利用して、自分の市場価値とキャリアを第三者目線で整理する価値があります。
年収・入社日の交渉を任せられる
内定が出た後の条件交渉も転職エージェントの重要な役割です。
特にM&A経験者の場合は、前職年収や成約実績によってオファー条件が変わることがあります。
自分から言いにくい年収や入社日の交渉を任せられる点もメリットです。
M&A転職エージェントの選び方
M&A仲介に強いか確認する
M&A仲介を目指すなら、
- Right Brothers
- Career Ladder
- ヤマトヒューマンキャピタル
などM&A仲介の支援実績を確認しやすいエージェントを優先しましょう。
FAS・投資銀行まで扱っているか確認する
公認会計士や金融機関出身者であれば、M&A仲介だけに絞るのはもったいない場合があります。
ヤマトヒューマンキャピタルやムービンのように、FAS・投資銀行・PEファンドまで扱うエージェントならキャリアを比較しやすくなります。
担当者がM&A業界を理解しているか確認する
転職エージェントは「会社」だけでなく「担当者」も重要です。
特にM&Aでは、
「仲介とFAの違いが分からない」
「財務DDと監査の違いを説明できない」
ような担当者では十分なキャリア相談ができません。
初回面談では、
- 自分ならどのM&A会社が向いているか
- なぜその求人をすすめるのか
- 企業ごとの違いは何か
- 入社後にどのようなキャリアがあるか
まで質問してみましょう。
選考対策をどこまでしてくれるか確認する
未経験者ほど面接対策は重要です。
職務経歴書の添削だけなのか、模擬面接まで行うのか確認しましょう。
M&A仲介特化型には、Career Ladderのように何度も面接対策を行うサービスもあります。
M&A転職エージェントは2~3社併用するのがおすすめ
M&A転職では、最初から1社に絞る必要はありません。
むしろ、
特化型1~2社+総合・ハイクラス型1社
くらいが使いやすいでしょう。
未経験からM&A仲介を目指す
ヤマトヒューマンキャピタル+Right Brothers
まずM&A業界全体で自分の可能性を確認しつつ、M&A仲介特化型でも選考対策を受ける組み合わせです。
公認会計士からM&A・FASを目指す
ムービン+ヤマトヒューマンキャピタル
FAS・投資銀行・PEファンドまで含めたキャリアを比較しやすい組み合わせです。
Financial Advisory Servicesの既存記事でも、公認会計士の転職先としてFAS・M&A・経営企画などを挙げています。
M&Aとコンサルで迷っている
NewMA+MyVision
M&Aとコンサル双方の可能性を比較したい人向けです。
M&A経験者がさらに年収アップを狙う
JAC Recruitment+ビズリーチ
エージェントからの提案に加えてスカウトも利用し、市場にどのようなポジションがあるか確認しやすくなります。
M&A転職で失敗しやすいパターン
年収だけを見てM&A仲介会社を選ぶ
M&A仲介では高いインセンティブが設定されている会社もあります。
しかし、当然ながら高い成果を上げることが前提です。
固定給だけでなく、
- インセンティブ計算方法
- 売上目標
- 案件配分
- 顧客獲得方法
- 教育制度
- 平均的な成約までの期間
などを確認しましょう。
「想定年収2,000万円」という数字だけで転職先を決めるのは危険です。
M&A仲介とFASの違いを理解せず応募する
M&A仲介は営業色が強く、FASは財務・会計や分析の専門性が強い傾向があります。
「M&Aだから似ているだろう」と考えて応募すると、入社後にギャップが生まれます。
会社名だけで選ぶ
大手なら必ず自分に合うとは限りません。
若いうちから案件を任せてもらえるか、教育制度はどうか、どのような上司の下で働くのかまで確認しましょう。
1社の転職エージェントの意見だけを信じる
転職エージェントにも得意領域があります。
M&A仲介特化エージェントならM&A仲介をすすめる可能性が高く、コンサル特化型ならコンサル求人の情報が豊富です。
複数社から話を聞き、自分で比較することが重要です。
M&A転職でよくある質問
M&A転職におすすめのエージェントはどこですか?
M&A業界全体から比較するならヤマトヒューマンキャピタル、M&A仲介に絞るならRight BrothersやCareer Ladder、FAS・投資銀行まで検討するならムービンが有力です。
各社で得意領域が違うため、2~3社程度を比較するのがおすすめです。
未経験でもM&A業界へ転職できますか?
可能です。
2026年8月現在も未経験者を対象としたM&A求人は確認できます。
ただし、営業実績や金融・会計知識など、前職で培った強みをどのようにM&Aで活かせるか説明できることが重要です。
M&A転職に資格は必要ですか?
M&A仲介会社で働くために、公認会計士や税理士などの資格が必須というわけではありません。
営業経験を評価する求人もあります。
一方、FASの財務DDやバリュエーションなどでは、公認会計士資格や会計・財務経験が評価されやすいでしょう。
公認会計士はM&A転職に有利ですか?
M&A関連業務の中でも特にFASとの親和性があります。
監査経験を活かして財務DDへ入り、バリュエーションやM&Aアドバイザリーへ業務範囲を広げるキャリアも考えられます。
Financial Advisory Servicesでも公認会計士がM&A交渉や財務DD、企業価値算定を担当しています。
銀行員はM&A転職に有利ですか?
法人営業・融資・事業承継などの経験がある銀行員は、M&A仲介への転職で経験を活かせる可能性があります。
ヤマトヒューマンキャピタルもメガバンクからM&A仲介への転職事例を紹介しています。
30代でも未経験からM&A業界へ転職できますか?
求人やこれまでの経験によりますが、30代での未経験転職事例もあります。
ヤマトヒューマンキャピタルでは32歳のMRやメガバンク勤務者がM&A仲介へ転職した事例を掲載しています。
ただし年齢が上がるほどポテンシャルだけではなく、営業実績・マネジメント経験・専門性などを求められやすくなります。
早めに転職エージェントへ相談し、自分の経歴で応募可能な求人を確認しておくとよいでしょう。
M&A業界は年収1,000万円を目指せますか?
求人によりますが、M&A関連では1,000万円以上を提示する求人が多数あります。
2026年8月時点のビズリーチでも、M&Aアドバイザー、財務アドバイザリー、M&Aコンサルタントなどで1,000万円を超えるレンジの求人が複数確認できます。
ただし、M&A仲介ではインセンティブによって年収が大きく変動する会社もあります。
求人票に記載された最高年収だけでなく、固定給・評価制度・インセンティブ条件まで確認してください。
M&A仲介とFASならどちらがおすすめですか?
本人の強みによります。
営業力を活かして経営者との交渉や案件開拓に携わりたいならM&A仲介が向いています。
公認会計士や財務経験者で、企業分析・財務DD・企業価値評価など専門性を深めたいならFASが有力です。
「年収が高そうだから」という理由だけで決めず、自分が日々どのような仕事をしたいかで判断しましょう。
M&A転職エージェントおすすめまとめ
M&A業界は高年収を狙える求人も多く、営業・金融・会計などこれまでの経験を大きく活かせる可能性がある業界です。
一方で、「M&A」という一言だけでは仕事の内容を判断できません。
M&A仲介では営業力・経営者との折衝力が重要になります。
FASでは財務DD・バリュエーションなど財務会計の専門性が重要です。
投資銀行ではさらに高度な金融・M&A知識が求められることがあります。
事業会社M&Aでは、M&Aを実行するだけでなく買収後のPMIまで関与するケースがあります。
そのためM&A転職では、
①どのM&A領域へ進みたいかを整理する
②その領域に強い転職エージェントへ相談する
③複数社から求人とキャリア提案を比較する
という順番がおすすめです。
今回紹介した中でも、まず比較したいのは次のサービスです。
M&A業界全体を比較したい:ヤマトヒューマンキャピタル
M&A・PE・VC・投資銀行・コンサルなど幅広い経営・ファイナンス領域を扱っており、未経験者のM&A転職支援実績も豊富です。
M&A仲介を本命にする:Right Brothers
M&A業界出身のアドバイザーが在籍し、M&A仲介企業ごとの内情や選考対策に強みがあります。
FAS・投資銀行まで比較する:ムービン
FAS・投資銀行・M&A仲介・PEファンドなどを幅広く扱い、金融業界出身のアドバイザーによる専門的な転職支援を行っています。
M&A業界への転職では、内定を得ることだけをゴールにするのではなく、「入社後に自分がどのようなM&A業務を担当し、5年後にどのようなキャリアを築けるか」まで考えて転職先を選ぶことが重要です。
Financial Advisory Servicesでも、実際のM&A・FAS業務を行う中で、M&Aには営業、財務、会計、法務、企業価値評価、交渉など幅広い能力が必要だと考えています。
年収だけではなく、自分の強みを最も活かせるM&Aキャリアを選びましょう。
投稿者プロフィール

- 公認会計士・株式会社Financial Advisory Servicese代表
- 株式会社Financial Advisory Servicesの代表として、M&AやIPO(株式上場)支援、経営コンサルティングをサービスラインとして提供しております。




